Gil-Martinの部屋

Gil-Martinの愛する音楽、感じたことなどなど

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****を入れないコーヒーなんて
この前、Atom Boyさんお奨めのMorrisseyの新しいアルバム、買うべきかなあと帰り道にあったDisk Unionを覗いてみたら、Morrisseyは見つからず、代わりに辺りにベタベタ貼ってあった、Thom Yorke初のソロアルバム近日発売! というフライヤーを発見。多分、世の中の人はずいぶん前から知ってたんだろうなー。最近、なんとはなしに呆けていた(ってちゃんと仕事してたんだけど!)わたしは、知らないでいるところでした。今、Radiohead、アメリカツアー中なんですよねえ、何でわたし、今日本にいるのっ?!

何はともあれ、慌てず騒がずAmazonでThom Yorkeのアルバムを予約。それでもまだMorrisseyを買いませんでした。普通のアルバムが2000円以上するとどうもねー。1000円なんて普段、気づかないうちに使ってることはわかってるんだけど、うむー。ちょっとケチなわたし。いつかエイヤッと買います。
The Eraser
The Eraser

Radioheadがお気に入りのバンドの一つであることは、今までから何度かさりげなく書いていると思うのですが、Radioheadのお気に入りの曲はそれほど歌詞重視ではなかったりするので、特にとりあげたことがありませんでした。Kid AAmnesiacHail to the Thiefはちゃんと英語の歌詞があるアルバムなのに、なぜか文章を書いたりするときにも邪魔にならないアルバムなので(歌詞を聴いてしまうので、日本語・英語の歌詞がある音楽は頭を使うときにはダメなのです)、気分を高めなくてはならないときに重宝しています。すごく気分が高揚するのですよね、Radiohead。こういう気分の高揚を与えてくれるのは、もちろんわたしの場合、第一にTori Amosなんですが、彼女の場合、歌詞もその高揚に大いに寄与しています。

とは言え、あまりそういう気分の高揚を与えてくれなかった時代のRadioheadの曲を今日は訳して見ます。彼らが大ブレイクしたきっかけとなった、"Creep"。この辺り、すごくわかりやすいですよね、Radioheadの立ち位置。知的なちょっとオタクな人々。で、かなり開けっぴろげに自己憐憫を展開します。今や、RadioheadのThom Yorkeと言えば、「トム様」という位置づけですが(ってわたしだけかもしれませんが)、普通に考えれば頭はいいけれど、やせっぽちのちょっと気持ち悪い男の子だったんでしょう。わたしの知り合いは、Thom YorkeがコメディアンのMartin Short(この人→)に似ていると強く強く主張するのですが、わたしはそれほど思わない……。ともかく、自己憐憫の王様といえば、もちろんMorrisseyですが、この曲にはMorrisseyほどの皮肉(?)も込められてはいないので、わたしにとっては、うーん、名曲だけどちょっと微妙という評価です。

Pablo Honey
Pablo Honey

その昔、「"Creep"と言えば、誰?」と聞けば、その人の音楽傾向がわかりました。Radioheadと答えるか、TLCと答えるか。今はどちらも知らない人がたくさんいるんでしょうね。いやいや、歳を取るのは恐ろしいわ。あ。クリープといえば、Creapだと思う人は、時代を問わずいるんでしょう。でも、わたしはコーヒーには砂糖もミルクも、もちろんクリープも入れないし、もともとインスタントコーヒーは飲まないので、クリープと言ったら、Radioheadの”Creep”です。

Radioheadのサイトはこちら


変態
歌詞:Thom Yorke
訳:Gil-Martin

君がまだここにいたとき、
眼をまっすぐ見ることができなかった
君は天使のようだ
君の肌に触れたら泣き出してしまうだろう

君は羽根のように美しい世界のなかを
漂っている
僕も特別な人間だったらなと思うんだ
君はとっても特別だから

でも僕は変態なんだ
僕は変な奴なんだ
僕はいったいここで何をやってるんだろう?
ここは僕のいるべき場所じゃない

傷つくことになっても構わない
自分がコントロールできるようになりたい
完璧な肉体が欲しい
完璧な魂が欲しいんだ

僕が君の周りにいないときに
そのことを気づいて欲しい
君はとっても特別だ
僕も特別な人間だったらいいのに

でも僕は変態なんだ
僕は変な奴なんだ
いったい僕はここで何をしてるんだろう?
僕はここにいるべきじゃないのに

彼女はドアから出て走っていく
走っている
走っている、走っている、走り去っていく

君が幸せになるなら何でも
欲しいものは何でも
君は特別なんだ
僕も特別な人間だったらいいのに

でも僕は変態なんだ
僕は変な奴なんだ
いったい僕はここで何をしてるんだろう?
僕はここにいるべきじゃないのに
僕はここにいるべきじゃないのに

*アーティスト:レイディオヘッド
 作品:パブロ・ハニー
    「クリープ」
| gil-martin | 音楽 | 23:29 | comments(0) | trackbacks(1) |
最高のダイアモンドの原石
SharaWarden今日は本当に本当に心から押したいアーティストです。この人を見つけたときは、すごーくうれしかった。おそらく音楽が好きな人にはわかってもらえると思いますが、自分の知らなかったよいアーティストを見つけたときは、宝物を見つけたような気がするのです。人生まで明るくなる。よい友達ができたような気になります。


このアーティスト、まったく無名です。ブレイクの兆しもなさそう(今のところ)。Shara Wardenという女性のプロジェクトで、その他のメンバーはそのときどきで雇っているような感じですね。AwRyという名前で最初のフルアルバムを二枚、リミックス的なものをもう一枚出し、今はMy Brightest Diamondという名前になっています。

個人的にはMiranda Sex Garden(ほぼ)亡き後、その穴を埋めて余りあるアーティスト! Miranda Sex Gardenと較べたのは音楽性に似たところがあるからですが、もう少し聴きやすいといえるかもしれません。しかし、ルーツも実は似ている。Shara の場合、University of North Texasで声楽を専攻し(知らなかったのですが、実はジャズで全米一の大学だとか ←ゆりさん、ご指摘ありがとう)、それからニューヨークに出てきてオペラをやる一方、バンド活動を始めたらしいです。バンドメンバーを集めるときに、プッチーニを愛しながらもPJ Harveyも愛す人を、と言って探したとか。クラッシックのトレーニングを素地にしながら、アート度の高いポップミュージックをする人は間違いなくわたしの好みです。Tori Amosしかり、Miranda Sex Gardenしかり。

彼女にミニブレイクの可能性があるとすれば、わたしの印象ではすでにミニブレイクしていると思われる(?)Sufjan Stevens経由かもしれません。Sufjanなんていう名前ながら(サフィアンと読みます)普通のアメリカ人みたいで、かなり耳に、そして心に優しい音楽をつくる人なのですが、この人のバックボーカルとして彼女は一緒にツアーに回っているみたいです。
Greetings From Michigan: The Great Lakes State
Greetings From Michigan: The Great Lakes State

Sufjan Stevensが彼女を連れて、KCRWで演奏したときのラジオ放送の様子
http://www.kcrw.com/cgi-in/ram_wrap.cgi?/mb/mb050714Sufjan_Stevens

ともかく彼女はオペラ歌手でもあるだけに、声はもう文句のつけようがないです。素晴らしい。力強いのにベルベットのようになめらか。官能的で、体重が消えてしまったような気分にさせてくれると同時に、体の奥底から煮えたぎる何かをも訴えかけてきます。残念ながら、今のところ手に入るのは最初のフルアルバムだけですが(それ以外の二枚は、永遠に品切れ状態みたい)、今度の8月にMy Brightest Diamondとしての初めてのアルバムが出ます! (今度のはSufjanのレコード会社から→www.asthmatickitty.com) うれしい。しかもそのなかの何曲は、すでに彼女のサイトで聴けますし、リハーサル風景のビデオでも見られますが、もう文句なし。

今まで紹介しなかったのは、わたしにとっては大ヒットのアーティストなので力を入れたかったということと、残念ながら歌詞を公開していないということが理由です。もちろんマイナーなアーティストなので、誰も聴き取り歌詞を歌詞サイトに投稿したりしていません。大体、AwRyもMy Brightest DiamondもShara Wardenもそれほど多くの人が知らないみたいなので、当然のことといえば当然のことなのです。なので、仕方なく頑張って聴き取りしてしまいました。

AwRy今日、訳したのは、最初のフルアルバム、AwRyからの曲、"Leviathan"です。本当は冒頭の"Madwoman"にしたかったのですが、歌詞が長かった……タイプする速度がぜんぜん間に合わなかった……。なので一応、それなりに間に合った"Leviathan"にしてみました。おそらく間違っているところはいっぱいあると思います。ご容赦を。



My Brightest Diamondのサイトはこちら。http://www.mybrightestdiamond.com/

AwRyのサイトはこちら。http://www.awrysense.com/

Myspace。 http://www.myspace.com/mybrightestdiamond
(My Brightest DiamondのサイトとMyspaceのほうから、新しい曲とビデオが視聴できます。そのなかでもイチオシはRiding Horses。Asthmatic Kitty所属のアーティストのコンピレーションアルバムでも聴ける曲です↓こちら)
Mews Too: An Asthmatic Kitty Compilation
Mews Too: An Asthmatic Kitty Compilation

AwRyのアルバムを買うにはこちら→http://cdbaby.com/cd/awry


リバイアサン
歌詞:Shara Warden
訳:Gil-Martin

わたしは偉大なる海獣、リバイアサン、深海に息づくもの
人はわたしを征服し、欲望を成し遂げようとする
だからあなたはゴムの輪を持って、ワインを自分の手から飲みながらわたしを追いかけた
あなたの手の下で横たわるわたしの舌は、石で釘付け
わたしはこの力技の目撃者で、静かな襲撃の責任をあなたとともに負う

もしあなたが戦うつもりなら、疲れることは覚悟しなさい
もしあなたが戦うつもりなら、何かを失ってしまう、わたしはもう失ってしまった
でもあなたはわたしの恋人が狩人だって知っていてもよかった
わたしはそう言われたんだから、わかっているべきだったのね
でも犯した罪の多さを考えれば、一番難しいのは赦しを見つけること
わたしへの赦しを見つけること

わたしは砂の上を泳いでいた
漁師を探していたの
あなたはわたしの骨から剥いだ皮をかぶる
あなたが本当に生まれたのはあなたが思っている場所ではないのよ
本当は違うのよ
でもあなたはやすやすとわたしの心のなかに滑り込んできそうになった
わたしの心のなかに

でもわたしの恋人が狩人だって、あなたは知っていてもよかったのよ
でもわたしも教えられていたのだから、わたしは知ってるべきだったの
あまりに多くの罪を犯してきたから、赦しを見つけるのが難しくて
わたしに与えられる許しを見つけることは難しくて

わたしはどうしたらいいのかしら、どうやって傷を治せばいいのかしら
あなたを憎めばいいのかしら、憎めばいいのかしら、でも憎めない
どいて、でも動かない
どいて、でも動いてくれない
でもわたしの恋人が狩人だって、あなたは知っていてもよかったのよ
でもわたしも教えられていたのだから、わたしは知ってるべきだったの
あまりに多くの罪を犯してきたから、赦しを見つけるのが難しくて
わたしに与えられる許しを見つけることは難しくて

*アーティスト:アウレイ/マイ・ブライテスト・ダイアモンド
 作品:アウレイ
   「リバイアサン」
| gil-martin | 音楽 | 18:56 | comments(5) | trackbacks(1) |
薄気味悪い彼女
またまたご無沙汰です。世の中はワールドカップで騒いでいますが、わたしはサッカーには疎く、ふーん、という感じです。代わりにDavid NalbandianとSteve Nashって、いつ見ても髪の毛濡れてるよねー、と先週のあいだずっと密かに思っていましたが、言う相手を見つけられず、今、こっそりとこんなところに書いています。

という感じで髪型に思いを馳せながらも、忙しさのあまり弱っているので、ガツンという曲が聴きたいなあと思ってCDをあさっていたところ、あら、この人、最近聴いてなかったなというのを発見。偉大、かつ影響力のあるソングライターであり、無視できないこの人。Elvis Costelloです。
When I Was Cruel
When I Was Cruel
この人の声、とても若いと思います。もう50歳を超えているはずですが、知的でひねくれた若者というイメージです。デビュー時はパンクの流れの一部として認識されていたようですが、コンスタントに少々ひねった上質のポップを提供し続けてきました。一時期、やたら大人っぽく大人しくなったりもしたりもしましたが。新しく出たアルバムもそういう大人っぽいものかな? ハリケーン・カトリーナをきっかけにした、Allen Toussaintとのコラボレーションということでブラックミュージックへのオマージュ的なもの(?)みたいですが、結構評判は良いようです。
River in Reverse
River in Reverse
あまり大人しく大人っぽいElvis Costelloは好きではないのですが、2002年のWhen I Was Cruelは彼のひねくれた知的な若者らしさがよく出た作品でした。どれも素敵です。かつて彼は"Angry Young Man"と呼ばれていたのですね。それは50年代のムーブメントだと思っていたのですが、音楽では70年代なのか? ふむふむ。
Look Back in Anger (Penguin Plays)
Look Back in Anger (Penguin Plays)
John Osborne

ってなことで、弱っているわたしは、すごーく肯定的なガツンという歌が聴きたかったのですが、なぜかとてもひねくれた"Spooky Girlfriend"を訳すことにしてしまいました。この曲、タイトルがよいんですよね。"Spooky Girlfriend"って具体的にはどういうことなんだろうか? ガールフレンドになった子が彼の耳元にささやくのです。「わたし、こわーい彼女にだってなれるのよ」

"spooky"なので、幽霊が出てきそうなという種類の、薄気味悪い、こわい、という意味なので、ただ怖い女とか凶暴な女ということではありません。幽霊がガールフレンドだったらそれでいいのか? 今ひとつ具体的にどういう彼女になることなのかわからないまでも、文句なしに"spooky girlfriend"になれそうなのは、Christina Ricciでしょうか。


Costelloのオフィシャルサイトはこちら(アルバムジャケットをクリックすると、新アルバムから"Tears, Tears, More Tears"が聴けます)

ファンサイトの音源やビデオページはこちら

原詞はこちらから

薄気味悪い彼女
歌詞:Elvis Costello
訳:Gil-Martin

僕はめちゃくちゃなことをする彼女が欲しいんだ
でも何にも悪いことはしないと打ち明けて
それからたぶん、ドレスをたくし上げてくれなきゃいけない
だって、フラッシュバルブが破裂したときに
彼女は繊細な心の持ち主なんだってわかるんだから

僕は何にもできなくて弱々しい彼女が欲しいんだ
僕のポニーテールを引っ張ったりしない子が
過去なんか持たない彼女が欲しい
今、出来上がったばかりの女の子がいい
でもそれは続かないんだろうな
だって、彼女が僕の膝の上に座ると
こうやって僕にささやくんだ

「ねえ、わかるでしょ
わたし、薄気味悪い彼女にだってなれるのよ」

屋根裏部屋には壊れたおもちゃが散らばってる
新聞は狂信的な政治家たちの言葉をもてあそぶ
自分が見るもっとも詩的な言葉はグリーティングカードの言葉だったりする
そして気の抜けたシャンペンはただの甘い砂糖シロップになる

僕は君をきらきらと泥で塗りたくりたいんだ
無垢さと傷を持っていて欲しい
シャッターが閉まり
写真が露光する
彼女はこう言う「わたしのスカートのなか、のぞいてるの?」
「いいや」って答えると
彼女はこう答えるんだ「なんで見ないの?」

僕のねじを巻いてくれる彼女が欲しいいんだ
僕の時計のねじを巻いて、靴を止めてくれる彼女が
もし彼女がしてくれないなら、彼女のママにしてもらおう
でも彼女が命令どおりにしてくれるなら
僕たち、プラチナと金になるんだ

でも彼女が僕の膝の上に座って
こうささやくんだ
「ねえ、知ってるわよね?
わたし、薄気味悪い彼女になることもできるんだよ」

*アーティスト:エルヴィス・コステロ
 作品:ウェン・アイ・ワズ・クルエル
    「スプーキー・ガールフレンド」
| gil-martin | 音楽 | 21:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
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