Gil-Martinの部屋

Gil-Martinの愛する音楽、感じたことなどなど

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二人でなら地の果てまでも
現実から全速力で逃避しようとしている今日この頃(そんな嫌なことがあったわけでもないのだけれど)、一日一本の割合で映画を見ております。今日は、Code46(『コード46』)。
CODE46 スペシャル・エディション
CODE46 スペシャル・エディション
Michael Winterbottom監督の2003年、SF作品です。ただイメージを楽しむ映画かもしれません。青っぽいアジアのハイテク近未来社会、そこから外に出るとやっぱりアジア、中近東の雑踏と砂漠。O.K., もうクリーシェですね。Blade Runnerに始まり、William Gibsonやらの考える近未来=ハイテク・アジア・雑踏・言語のミックス。

そして、設定もそれほど目新しいものはありません。この近未来では、人工授精によって生まれた人間がたくさんいるので、誰が誰と血縁であるかはわからない。そこで、当局は予め遺伝子的に25パーセント以上の一致が見られると、生殖行動をしてはいけないというルールを作っています。知らないでそういうことになった場合には、強制的に当局(?)に記憶を消去され、そしてその証拠も消去される。遺伝子レベルでの人間の管理というのもおなじみのSFテーマです。パペルとか言うものがあって、それを持っていることによって、都市への出入りを管理もされています。近未来型通行手形ですね。お話の筋としては、このパペルが不正に流通しているらしい、ということがわかり、捜査官であるティム・ロビンズ演じるところのウィリアムがシャンハイのパペル工場で働くマリア(サマンサ・モートン)のところにやってきます。Tim Robbinsは意図的にempathy virus(共感ウィルス)ってのに感染してて、これで人の考えていることを理解できるようになっているらしい。はい、これもクリーシェ。ともかく、WilliamとMariaは恋に落ちるわけですが、そう、二人はCode46を犯すことになってしまう……。

あらゆる近未来的ギミックを用いて、新しい種類の「禁じられた恋」を作り出そうとしたんだな、と感心しました。その当局の介入を振り切って、延々と続く砂漠のなかの道を二人で逃走する部分は、痛快でした。今の時代、「禁じられた恋」なんてほとんどない。禁じられれば禁じられるほど、燃え上がるもんですね、恋なんて。すべてを捨てて、あなたとの愛だけのために生きたい。ああ、誰かわたしをさらって逃げて!

ところが、それに微妙に水を差すのは、Williamが結婚してることです。最初は、ほんとに出張先での一晩の浮気って感じですから。でも何よりもWilliamを演じているのが、Tim Robbinsということに大きな問題があるのでは? わたし、一度もTim Robbinsの演技に感心したことがなくて。やたらでっかい(背、高すぎ!)冷たい眼をしたテディベアって感じがするんですよ。いつも冷たい。笑顔がほとんどない。あっても、心の底からと思えない。感情がない。ここでもそうでした。元々、官僚的な人間として描かれているのはいいとしても、Mariaに出会ってからはもっともっと本気で恋に落ちているように見えてもいいのに。駆け落ちするほど、ほんとに彼女のこと、愛しているのかなあ、という疑問がありました。Tim Robbinsはやっぱり死んだ眼をした、でっかいテディベア。

もう一つ、問題があるとしたら、二人の年齢差でしょうか? この話の設定からして、これほど年齢差がある必要はない。Williamにまだ小さな子供がいることになっていることから考えれば、本当は30そこそこくらいの俳優さんでもよかったはず。Samantha Mortonがこの当時、25歳くらいだから、ちょっとこの年齢差に疑問が。Samantha MortonはMinority Report(『マイノリティ・リポート』ですごーく不思議な雰囲気をかもし出す透視能力者として出てきたし、In America(『イン・アメリカ』)にも、そしてもうすぐ公開されるLibertine(『リバティーン』)にも出てます。決して美人じゃないけど、妙に惹きつけられる存在感ある女優さんです。

そして、もう一つ、「ああ、わたしを連れて逃げて…」とちょっと盛り上がっていたわたしを、かなーりへこませた部分がありました。それはセックスシーン。これはかなり趣味が悪かった。あまり詳しいことを言うのは避けますが、コンセプトがポルノだと思いました。ひどいです。あれに感動する人はヤバイんじゃないかな。

それはともかく、一応、現実逃避という目的は果たせました。でも、これなら、スタニスワフ・レムの死を悼んで、Solaris(『ソラリス』)を借りればよかったかも。何となく雰囲気は共通した感じでしたから、思い出したんですけど。ジョージ・クルーニーのお尻はともかく、あの映画好きなんです。


| gil-martin | 映画 | 22:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
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