Gil-Martinの部屋

Gil-Martinの愛する音楽、感じたことなどなど

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アメリカ人って?
"Young Americans" by David Bowie

昨日、ラース・フォン・トリアー監督の『マンダレイ』について書いたので、今日はそのテーマ曲となっているDavid Bowieの"Young Americans"について書いてみることにします。

あまりDavid Bowieについては詳しくもなく、得意でもなく、何と言っていいやら、という感じです。キャリアが長く、そのときどきにあわせて変身してきて、それなりにいい曲もあるのは知っているんだけど、敢えてアルバムを買おうと思ったことのないアーティストなので。
Young Americans [ENHANCED CD]
Young Americans [ENHANCED CD]
David Bowie
これはブルーアイドソウルへの移行を明確にした1975年のアルバム、Young Americansのタイトルトラックであり、ヒット曲らしいです。このアルバムの一番有名な曲は、"Fame"ですね。うーん、これ以上、このアルバムについて特に言うことはなかったりするのでした。

ラース・フォン・トリアーは70年代の懐メロを使うのが好きなのかしら、とも思うのですが、わたしがここで思い浮かべているのは、もちろんBreaking the Waves(『奇跡の海』)で、しかしあの映画は70年代に設定されていたから、70年代の曲が使われているのは当然なのでした。でも、1930年代に設定されているアメリカ三部作シリーズには、70年代というのはあまり関係ないですね。
Breaking the Waves
Breaking the Waves
トリアー監督が非アメリカ人としてアメリカを描くのに、イギリス人であるBowieが歌う"Young Americans"を使うのは合っているかもしれません。アメリカということを歌うアメリカ人のアーティストも数多くいますが、非アメリカ人が歌うことも結構あります。例えば、有名なのはThe Guess Whoの"American Woman"。これはカナダのバンドがアメリカ人の女性に寄ってくるな、俺の心を惑わすなと言っている歌なのです。これはアメリカの女性が魅力的だ、ということなのか、それとも怖いと言っているのか(笑)。

ということで、David Bowieの"Young Americans"ですが、歌詞をじっくり読んでみたけれどもよくわかりませんでした。若いアメリカ人の男を探して、場所も質も構わず男を拾う女がいて……それから話は断片的になり、わからなくなってきます。世の中に絶望している感じは伝わってきますが。

この歌のなかで、特に『マンダレイ』に関係ありそうなのは、「黒人たちは尊敬を手に入れ、白人たちはソウルトレインを手に入れた」ということでしょうか? 黒人たちはずっと望んでいたように人間として尊重されることになり、白人たちは黒人たちのソウル番組を手に入れる。これは皮肉でしょうね。でも、これが彼のブルーアイドソウルを確立したアルバムということを考えると、あながちこの黒人になりたい白人たち、という現象も嘘ではない。その後、ラップミュージックの流行によって、現代はそれがもっと顕著になっています。

もう一つ『マンダレイ』に関係ありそうなのは、「生き残った人々を乗せたバスに乗り、アフロの人々に顔を赤らめる」と言う部分でしょうか。これはRosa Parksから始まった人種隔離政策に反対するバスボイコット運動に対する言及だと考えられなくもありません。考えてみれば、『マンダレイ』はバスボイコット運動の起こったアラバマ州に設定されていましたね。このBowieの歌では、もはや黒人たちは白人たちの後ろ、バスの後部座席に座るよう決められていないのでアフロの人々のそばに座るんだ、もう人種隔離政策は終わったのだと言っているのかもしれません。

ごめんなさい。結局、全体的にははっきりわかりませんでした。お前たちのニクソン大統領を覚えてるのか、って言っているところは、もう完全にイギリス人がアメリカに批判的な視線を向けている歌だということは明らかなのですが。だって、これは75年の歌で、ニクソンの失脚は74年のことですからね、忘れているわけはないのですもの。

*間違っているところを見つけて、一部訂正しました。

原詞はこちら

若いアメリカ人
歌詞:David Bowie
訳:Gil-Martin

二人は橋のちょうど裏に車を停めた
彼は彼女を横にして眉をひそめた
「あーあ、俺の人生は不思議なもんだぜ、俺はまだ若すぎるのかな」
彼は彼女にすぐさまキスした
彼女は彼の指輪を取り、ベイビーを手に取った
ほんの数分のことだった、彼女は何も感じなかった
彼女は何だってよかったのかもしれない、だが

一晩中
彼女はアメリカ人の若者が欲しいんだ
アメリカ人の若者、アメリカ人の若者、彼女はアメリカ人の若者が欲しいんだ
一晩中

大きな窓から人々の暮らしを眺める
やせ細った浮浪者を見つける
彼女のフォード・マスタングが通り過ぎるときに彼は咳をする、でも
なんてことだ、彼女は何だって構わない
変態じゃなきゃな、そして何の役にも立たない彼みたいな奴じゃなきゃ
彼はよろめいて手を切るが、
何の反応も見せないまま、彼は歌のようにひったくる
彼女は叫ぶんだ「パパのヒーローはみんなどこに行っちゃったの?」

ワシントンからずっと
彼女を養っている男はトイレの床からぐずぐず言う
「俺たちは二十年しか生きてない
後五十年のずっと死んでなきゃならないのか?」

一晩中
彼は若いアメリカ人が欲しい
若いアメリカ人、若いアメリカ人、彼は若いアメリカ人が欲しい
それでいいんだ
彼は若いアメリカ人が欲しいんだ

覚えてるか、お前たちのニクソン大統領を?
覚えてるか、払わなきゃならない請求書を?
昨日のことでさえ覚えてるのか?

お前はアメリカ人でなかったことはあるのか?
裏声で歌うアイドルが
革、どこでも革のことを歌っていて
ゲットーには神話なんか残されてない
そう、かみそりを持ち歩こうとは思ってるか?
万が一、鬱になったときのために?
生き残った奴らを乗せたバスのなかで、お前は小さくなって座るんだ
てかてか光るアフロの奴らを見て顔を赤らめてな
これって愛に近くないか?
そのポスターって愛じゃないか?
いやいや、そのバービー人形じゃないよ
彼女はあんたみたいに失恋したのさ

一晩中
お前は若いアメリカ人がほしいんだ
若いアメリカ人、若いアメリカ人、お前は若いアメリカ人が欲しいんだ
ほらな
お前は若いアメリカ人が欲しいんだ

お前は女衒でもなきゃ、詐欺師でもない
女衒はキャディラックに乗り、ご婦人はクライスラーに乗る
黒人は尊敬を手に入れ、白人はソウルトレインを手に入れる
ママは腹痛を感じ、ほら、お前の手に痛みが走る
(今日、ニュースを聞いたよ、なんてこった)
俺は訴訟を起こして、お前は敗訴する
もういやって言える男はいないのか?
それに俺があごをゴツンと殴れる女はいないのか?
それに文句を言いたくならずに抱ける子供はいないのか?
切れてしまう前に書けるペンはないのか?
まだ面子が立っていて誇りに思わないのか?
俺を泣かせるような歌はないのか?

*アーティスト:デイヴィッド・ボウイ 
 作品:ヤング・アメリカンズ
   『ヤング・アメリカンズ』

| gil-martin | 音楽 | 22:24 | comments(2) | trackbacks(0) |
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はじめまして。ドッグヴィル、マンダレイを見て歌詞が知りたいと思っていたところなので嬉しいブログでした。
| たろぅ | 2006/03/18 12:04 AM |
たろぅさま
ご訪問ありがとうございました。今ひとつ消化不良気味の訳詞でしたので、申し訳ない気がします。少し編集し直して見ました。
| Gil-Martin | 2006/03/18 9:49 AM |









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